Last Updated on 4月 4, 2023 by trinity
すでにRM-550を所持していますが、少しハードな環境で気楽に、また容易に弾ける楽器をもう一台入手するため購入しました。
ケースを開けて最初の感想は、正直言って、想定とあまりに違う外観で、「え”っ」、というものでした。音は想像以上に硬く、これも「ええ~」というものでした。
しかし弾いていると、期待をはるかに超えて弾きやすく、またハイポジションも簡単に出て、心配していた音が出づらく渋るというか、弓を押さえつけて絞り出すようなこともなく、意外にいいなあと、変わってきました。しばし弾いていたら、かなり楽器が変わってきたというか、私が楽器に慣れてきたのかもしれませんが、ますますよくなってきました。
恐ろしいまでに弾きやすく、各弦のバランスも良く、音程も取りやすく、重音も非常にきれいにはっきり出るようです。Rizzo Musica恐るべしというところでしょうか。
表板が厚めの様ですが、そうはいってもそれほど重たくはなく、裏板はそれほど厚くはなさそうです。また表板の厚さもメリハリがあるようで、何かノウハウがあるのかもしれません。また、表板の年輪も正中部分が非常に蜜となっており、これらは拘りの結果かもしれません。今回は特に低音が膨張せず、くっきり細めかつ少し冷た目、枯れ気味の音を求めていました。また、音量は特に求めておらず、できれば目いっぱい弾いてもそれほど大きくならず、しかしくっきりはっきり聴こえるものであればより望ましいと考えていました。
上記の目的を十分満たすもので、特に操作性、弾きやすさは期待を大きく超え、また音色は想像以上というか、懸念を十分クリアーして、詰まらず自然に、また開放的に十分倍音の乗ったもので、すでに所持しているRM-550(優秀個体)との違いは、優劣というよりは、個性の違いとして好意的にも理解できるものでした。(K.T様)