GCV-850E バイオリン Sauret ガルネリ

Last Updated on 1月 1, 2020 by matrixadmin

先日届いたSauret 850を、週末の間中、夢中で弾きました。本当にすばらしいです。音のパワーはもちろんですが、
むしろ、微かな音がクリアに出るのがすばらしいと思います。今まで出せなかったいくつかの音のひとつも、それに
近い音が簡単に出たので、本当に感激しました。ハーモニクスも、この頼りないほど小ぶりの木製の箱から出ている
とは思えないような音で、その辺りに小さな妖精たちが飛び回っている(!!)ような感じがしました。どなたかが
「別次元の音がする」と、感想を述べておられましたが、今まで使っていた自分の楽器(このモデルより値段が
高かったのですが)別の種類の音色(響き)がします。バイオリンという楽器の不思議さを、改めて教えられた気が
します。(できるだけ冷静に書こう思うのですが、気持ち高ぶっているため、どうしても大袈裟な表現になってしまい、
恐縮です) 850クラスで、しかも自分のつたないボーイングでも、この最初からこれだけの音が出るのですから、
プレミアムやマスター・メイドではどんな感じなのでしょう。私の大好きなRachel Podgerの枯れた音など、
自分には到底だせないだろうと思っていましたが、この楽器なら近づけるかもしれないと、大望を抱き始めています。
ところで、僕はこのSauretのスクロールを撫でていて、よい意味でショックを受けました。そして、円空が彫った
素朴な仏像を連想しました。ごく自然な感じのオールドに仕上げるCao工房の技術もたいしたものですが、音色に
関係がない部分は過剰に細工したりせず、素朴な味わいを残すというのも、素直に共感がもてます。
このコピー・モデルがオリジナルにかなり近いとすれば、ガルネリ・デル・ジェスという人は、音に関係する部分に
強くこだわった反面、それ以外の部分は、必要最小限にとどめたのですね。現代の作者たちの多くは、音色以外の
細部にこだわりすぎかもしれません(というと、反論が飛んできそうですが・・・)。大事なことには徹底して
こだわるけれど、必要のない部分はできるだけシンプルに。自分のライフ・スタイルもそうありたいと願っているので、
その意味でもこのSauretモデルには早くも愛着を感じ始めています。こんなにすばらしい楽器に巡り会わせてくれた、
クライスラーミュージックに、そしてCao工房に感謝します。ありがとうございました。

(K.N.様)

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